血液は身体のあちこちにたくさんの情報を流す役割を持っています。血液がなかったら、人間は生きていくことができません。
それくらい大事な働きを持っているのです。それでは、具体的にどのような働きを持っているのか考えてみましょう。

血液の役割について…
第1に、酸素を身体中の組織に運び、二酸化炭素を取り出します。

酸素とは、空気の中に含まれているもので、身体を動かすのに必要なものです。二酸化炭素は酸素を使い終わった後にできるものです。人間は呼吸するときに、酸素を吸って二酸化炭素を吐き出しますが、それは肺という器官で行われます。その吸い込んだ酸素を、肺から取り出し、血液の中にある赤血球に乗せて運びます。そして、酸素が必要な組織に酸素を配り、いらなくなった二酸化炭素を肺へ運び出すのが、血液の役割なのです。

第2に、栄養素を消化管から各器官へ運びます。

私たちが食べた食べ物は、そのままの形で身体の中には残らず、消化管で細かい栄養素に分けられます。その栄養素を蓄えておく器官や各組織に栄養素を運ぶのも、血液の役割なのです。

第3に、身体の中で必要なくなった成分を、排泄器官に運び出します。

人間が活動するときに使われるエネルギーを作るときには、不必要な老廃物ができます。その老廃物を身体の外に出す必要があり、それを各組織から排泄器官へ運び出すのも、血液の役割なのです。例えば、尿素という老廃物は、各組織から血液を経て、腎臓・膀胱を通 り、やがて尿(おしっこ)となって出てきます。

第4に、ホルモンを各組織に運びます。

ホルモンとは、内分泌腺で作られる物質で、身体の調子を整える役割を持っています。例えば、ホルモンには、血液の中にあるエネルギーのもとになる栄養素の量 を増やしたり減らしたりするものもあります。このようなホルモンを身体中に運ぶのも、血液の役割なのです。
第5に、作られた熱を身体全体に広め、体温を調節します。

人間は、体温を一定に保っている必要があり、一部の場所だけが極端に体温が高かったり低かったりしたら、活動できません。ですから、暑すぎたり運動したりして体温が上がりだしたら、血液の流れを多くして、熱が外に出ていくようにします。逆に、寒すぎて体温が下がりだしたら、血液の流れを少なくして、熱が外に出にくくなるようにします。このように、体温を調節して身体が活動できるようにするのも、血液の役割なのです。
第6に、抗体(免疫物質)を運びます。

抗体は、身体の中に入ってくる病原体や毒素をやっつける働きを持っています。血液は、これらの抗体を運ぶだけではなく、血液自身も白血球という病原体や毒素をやっつける組織も持っているのです。このように、身体を病気から守るのも、血液の役割なのです。
第7に、血液が流れ出すのを防ぎます。

けがをしたときには、血が出てくることが多くあります。しかし、よほど大きなけがでないかぎり、出血はやがて止まります。血液の中には、血小板という組織があります。その血小板は、血管が破れて出血すると、自然に固まって止血する性質を持っています。このように、出血を最小限におさえ、身体の中の血液の量 を保つのも、血液の役割です。

以上のように、血液の役割について7点挙げました。ここであげたように、血液は、人間が生命を維持していくために、欠かせないものなのです。それでは、血液の構成はどうなっているか考えてみましょう。

血液の構成

血液は人間の全体重の7〜8%を占めています。

例えば、50kgの人だったらどうなるでしょう。1kg=約1lと考えると、50×0.07=3.5となり、50×0.08=4.0となるから、だいたい3.5〜4lとなります。もちろん個人差があるから、必ずしもこのとおりではないことにも注意しておきましょう。

血液には、血漿とよばれる液体が約55%、血球とばれる組織が約45%含まれています。

血漿には、血漿たんぱく・ミネラル塩・栄養素・老廃物・ホルモン・抗体・気体などが溶けています。血球には、赤血球・白血球・血小板があります。血球は赤血球の中で浮かんで流れていきます。

成人の血液の細胞は骨髄で造られます。

骨髄とは、骨の中で中空になっている部分に入っている赤くて柔らかい部分のことです。この骨髄は、年をとるにつれて脂肪に変化してしまい、血液を造る機能が減っていきます。赤血球・白血球・血小板は、形も働きも全く異なりますが、もとをたどると、幹細胞とよばれるものが親になってできています。このような血液を造る働きは、必要な栄養素が不足した場合、きちんと機能しません。

私たちが生きていく上で、血液は欠かせないものです。日頃の私たちの生活が不規則なものであったり、食事できちんと栄養を取らなかったりしたら、血液が正しく機能しなくなり、病気になったり、死に至ったりする恐れがあります。ですから、もう一度自分自身の生活をよく見直し、健康な生活が送れるように努力しなければなりません。

玉水会病院循環器科の紹介ページはこちら


(C) 2003 gyokusuikai. All rights reserved.